2019年10月、5歳と4カ月で悪性腫瘍のためにお空へ登って行った麟太郎。
私達が初めて飼ったワンコで、蓼科生まれのフラットコーテッドレトリーバーでした。
そして彼の死期が迫った時に、とても不思議で驚かされる体験をすることにもなりました。
そんなリンとのことを書き留めておきたいと思います。
怪我との戦い
リンは幼い頃から様々な病気に悩まされてきました。主に皮膚疾患で、マラセチア皮膚炎、外耳炎、マイボーム腺炎
など、毎月の様になんらかの症状が出ては動物病院に通っていました。
なんらかのアレルギーが疑われるとのことで、検査をしてみましたが、これは正常。
手足が痒いらしく、よくなめていましたし、指と指の間が赤くなっていて見ていてかわいそうでした。
でも、本人は至って元気で、いろいろな所へ旅行、遊びに行きました。
そんなリンが最初に患った大きな疾患が、前十字靭帯の断裂でした。
2歳になって半年を経過した頃、右後ろ脚が震えることが多くなりました。歩いているときは普通なのですが、立ち止まる
と小刻みに震えるようになったのです。
いつも通っている動物病院では原因はわからず、たまたま遊びに行った葉山で、木で滑って完全に脚を痛めたようで、
びっこを引くようになってしまい、たまたまその日に整形外科の専門医の診療が受けられる近くの動物病院で診てもらえる
ことになりました。診断結果は、右後ろ脚の前十字靭帯の部分断裂。
今は完全に切れていない状態で歩けるけれど、完全断裂に移行するのは時間の問題で、そうなってしまったら歩けなく
なるとのことでした。大型犬の場合、治療は早く手術をする方が関節への悪影響が抑えられるとのことでTPLO法による
手術を勧められました。
この手術、脚のすねの骨の一部を切断して、角度を変えて金具で固定するというもの。
骨を切る?ちょっとビビリますよね。
でも、これが最良の治療ということで、結果、リンはその手術を受けたのでした。
治療費は総額で60万円以上!保険に入っていたので3割負担で済みましたがそれでも高額です。
手術って、終わるまでは本当に不安ですよね。「無事に終わりました。今、麻酔から覚めてぼんやりしていますよ。」
という連絡をもらえるまでの時間の長いこと、長いこと。
入院期間は1週間。退院の日、リンはもう歩けていました。
凄いですよね。この手術。骨を切っているのに1週間で歩ける!
半月板の損傷が無く、まだ若かったこともあってか回復は思った以上に早く、手術から3か月で海で遊べるまでに。
良かったなあと、またいろいろな所へ遊びに行きました。SUPにも挑戦!
でも不安も。片方の脚を断裂した場合、もう片方も同じく靭帯断裂してしまうケースが多いのです。
そして、その不安は現実のものとなりました。
翌年の3月、家の中で駆け回っていると急に「キャン!」と鳴いてうずくまる麟太郎。左後ろ脚は浮かせて床に就くことが
出来ません。
今度は左後ろ脚の前十字靭帯を完全断裂してしまったのです。前回の手術から約1年後のことでした。
2回目のTPLO手術。前回の経験があったので、それほど心配することはありませんでした。今回もうまく行くだろうと。
でも、そうはいきませんでした。
手術は成功しましたが、術後の経過は前回ほど良好ではなかったのです。
今回は半月板の損傷もあったので、前回よりは重症だったのですが、術後1か月しても歩き方はたどたどしく、検査でも
CP値が高く、免疫介在性関節炎が疑われるとのこと。そして次の検査で、膝蓋骨脱臼を併発していることが判明しま
した。
パテラというやつです。リンの場合は膝蓋骨が外側へ脱臼してしまう外方脱臼です。常にそうなっている訳では無いので、
4段階あるグレードの1か2の軽症の状態でした。
大きな手術の後ということもあり、当面は抗炎症剤と胃薬を服用しつつ経過観察することとなりました。
それでも本人は至って元気。
この明るさはフラットの良さですね。人懐っこくて、天真爛漫。
約1年近くかかってCP値は正常に戻り、パテラの方は徐々に脱臼の頻度が増しているようで、もう激しい運動はさせら
れなくなっていましたが、普通に歩く分には問題は無いのでフェリーで北海道旅行に行きました。
麟太郎と北海道の大地を歩いてみたいという夢が一つかなって本当に幸せな時間を過ごせました。
悪性腫瘍⁉
だんだんと悪化しつつあるパテラを今後、どうすべきか?
主治医に相談したところ、先生の恩師でもある整形外科の先生を紹介して頂き、診てもらうことに。
実は2019年の夏、北海道旅行から帰ってきてから、右足にも少し異常が。また、静止時に震えが来るようになっていま
した。
なので、専門医の先生には両後ろ脚の検査をお願いすることとなりました。
この時は、それほど大事とは考えていませんでしたが・・・。
レントゲンでは、右足に重大な所見は見られず、左足のパテラは早めに手術をした方が良いということとなりました。
左足の手術の際、右足の膝も内視鏡で診て組織検査も併せて実施するとのことで、リンは入院、3度目の手術に臨むことと
なったのでした。
そして、手術当日の夕方。
先生からの電話はショッキングな内容でした。
「左足の手術はうまくいきました。が、右足ですが残念ながら悪性の腫瘍が見つかりました。詳しくは組織検査の結果を
待たなければなりませんが、私の所見では組織球肉腫というフラットには多くみられる悪性腫瘍が疑われます。」
「えっ!悪性腫瘍ですか?」
「はい。レントゲンでは金具で隠れて見えなかったと思われますが、骨の一部にまで浸潤していました。詳しくは来院され
た時に、お話させて頂きます。」
何故?どうして麟太郎ばかり、こんな目にあわなければならないのか?
毎年のように大きな手術、リハビリをしてきて、今度は悪性腫瘍とは・・・。
涙が止まりませんでした。
組織球肉腫は非常に恐ろしい悪性腫瘍で治癒させることは困難。余命は4ヵ月~足の切断をして抗がん剤治療をしても1年
ほどとなることが予想されるとのこと。
延命治療をするならば、まず断脚をしなければなりません。右の後ろ脚を亡くしてしまったら、どうなってしまうのか?
左脚も正常では無いリンはもう、歩くことも走ることも困難になるのではないか、ほぼ寝たきりで、なおかつ大変な抗がん
剤治療も。そうして延命することはリンにとって本当に幸せなことなのか?悩みました。
アニマルコミュニケーション?
私達が出した結論は「延命はしない」ことでした。
右後ろ脚の断脚、抗がん剤という積極的治療は行わず、痛みの緩和で普通に生活していくことを選択しました。
病院嫌いで、そこでは冷静でいられなかったリン。この先にそんな思いばかりをさせたくはありません。余命は短くなって
も一緒に自由に過ごせる時間を大切にしたかったのです。でも、本当にこの決断で良いのか?心は揺れていました。
この現実を突きつけられて、心の平静を保つのは容易では無くて、何かにすがりたいという思いでみつけたのが、
「永遠の贈り物~アニマルコミュニケーションで伝える動物からの魂のメッセージ」という本でした。
読み進めると、涙が溢れてきて先が読めなくなるほどでした。
動物は輪廻転生を繰り返していること。ペットは何らかの使命、課題を持って飼い主の元へもたらされていること。
ソウルメイトとして前世か、もっと以前にも会っているということもあり得ること。旅立つことは決して不幸なこと
では無く、次の転生、成長へのステップだということ。こうしたことが、多くの動物の口から語られていました。
著者はローレン・マッコールさん。動物と交信してその言葉を伝えることができる能力を持つ方のようです。テレビで
ハイジさんという方が同じ力で動物と交信しているのを見たことがありましたが、死後のペットとも交信が可能で、そう
した事例が多く載せられていました。
どんな人なのか?WEBで検索してみると、日本にも支部のような組織があって、たまに来日して実際にアニマルコミュニ
ケーションを行ったり、この技?を一般の人に教えるアカデミーを行ったりしていることがわかりました。
そして、メールでアメリカにいるご本人へアニマルコミュニケーションの依頼が出来ることも。動物との交信に距離は関係
ないそうです。
麟太郎は今、どう思っているんだろう?自分の病気のこと、治療のこと、どうしたいのだろう?
もともと無宗教で普段、こうしたスピリチュアルなこととは疎遠な私達でしたが、今回は頼ってみようと思い、早速、
メールでのセッションを申し込みました。料金は3万円。
麟太郎の写真と、彼への8つの質問及びその背景を送ります。
質問は以下の8つにしました。
👇
質問 1:リン、君の右足は悪性の癌に侵されているんだ。病院が嫌いな君に、孤独でつらい思いはさせたくない私達は、
足を切断したり、放射線照射することなく、痛みのコントロールで君の余命を全うさせたいと考えているんだけど、
君はどう思っているの?
質問の背景 1:リンは右後ろ脚の膝が悪性腫瘍の組織球肉腫と診断され余命は半年以内という状況で、延命治療を
するなら患部(右脚)の切断、抗がん剤投与、放射線治療等、また入院や病院通いが続くことになるが、そうした
ことを望んでいるのか知りたい
質問 2:君はあとどのくらい一緒にいてくれるの?
質問の背景 2:余命について自分ではいつごろまでと考えている、感じているのかを聞きたい
質問 3:君は私(あるいは私達)と過去でもつながっていたことがあるの?
質問の背景 3:リンは何かの生まれ変わりなのか?これまでも過去での関りはあったのかを知りたい
質問 4:君が私たちの家族のもとへ来た目的(使命)は何だったの?それを果たして逝ってしまうの?
質問の背景 4:5年と数カ月という速さで何故、逝ってしまうのか?理由があるのか?知りたい
質問 5:今、私達にしてほしいこと、リンがしたいことはある?
質問の背景 5:これが食べたいとか、車で出かけたいとか、これまで経験したことでも、未経験のことでも、今の
時点でしたいこと、して欲しいことがあるのかが知りたい
質問 6:虹の橋を渡る前に、もう一度行っておきたい場所はどこ?
質問の背景 6:君を連れていろいろなところへ旅行に行ったね。日帰りも宿泊も。最後に見たい風景、行きたいとこ
ろがあるなら逝ってしまう前に一緒に行きたいんだ
質問 7:うちの子になって、一番の思い出は何?
質問の背景 7:5年間、いろいろなことがあったけど、君の一番の思い出は何なのか知りたい
質問 8:これから先、君が虹の橋を渡ってから、どうすれば君を感じることができるの?
質問の背景 8:死後、リンは私達とどう関わっていこうとしてるのか?それが知りたい
これを日本の支部で英訳して、ローレンさんへ送付、彼女がリンと交信してその結果を日本へ、今度は日本語に訳して
私達へ送ってくれるという流れになります。通常は1週間程度の時間がかかるとのことでしたが、3日で返信がきました。
事情を知って、急いで交信をしてくれたとのことでした。
そして、そのメールに書かれた内容に本当に驚かされることとなるのですが、それについては次回、詳しく書きたいと
思います。
今日はこの辺で。
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